バーチャルリアルパートナーテイク2(プレイバック)020

「ここが最後の場所ね。彼が、辞世の句を綴った場所……」
「そうだ、ここだ。だけど、死ぬなんて言うなよ姉ちゃん。彼方さんは姉ちゃんが死ぬのなんて望んでねえんだからさ」
「解ってる。もう、そんなバカな事は言わないわ。彼は、私に素敵な足取りを用意してくれた――それだけで、十分幸せよ。彼とは添い遂げる事が出来なかったけど、素晴らしい人生だわ。私は彼に出会えて良かった」
「おいおい、姉ちゃん、それ、辞世の句とかじゃねぇだろうな?やだぜ、縁起でもねぇ」
「安心して、もう死ぬなんて言わない。これからは、彼の為に生きたい」
「――そうだな、姉ちゃんも若くねぇし、これからは彼方さんを思って」
「そうじゃないわ。……もちろん、私は残りの人生は彼を思い続けるつもりだけど、彼方君はずっと寂しいままの人生だった――それって、不公平じゃない?」
「って言ってもよぉ、死んじまった人間に出来ることってのは……」
「真、貴方の会社、タイムマシンを作っているのよね?」
「え?た、確かに作ってるけど、あれはまだ、人が生身で乗れるようなものじゃ……」
「解ってる。そして、二つ目の会社では……作ってるのよね?」


続く。

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