第一章 俺もそっちの世界へ
「聞いてくれ、実は――」
俺は友人達に夢の中で起きた事を話した。
「そうか、お前もとうとうそっちの世界の住人になったか」
「ゴメンな、俺、お前と友達やっていく自信がなくなったわ」
「【でみちゃん】と付き合ったら?」
という様に友人達の反応は冷たかった。
俺が今まで、【でみちゃん】に対して向けていた感情をそのまま、向けられたような感じだった。
俺もとうとうそっちの世界の住人として、端に追いやられる時が来たのかと思った。
そう思うと何だかムカムカしてきた。
その怒りを【でみちゃん】に文句の一つでも言ってぶつけてやろうと思って彼女に話したら――
「そんな事で無くなるような薄っぺらい付き合いをしていたのか?」
と言われた。
続く。
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