「え?それじゃ……」
「そうですね、あなたとつきあえるのは思いっきり我慢して一日、いえ、一時間が限界ですね……いえ、もういいでしょ……十分、あなたとお話、出来ましたから……もう、あなたの嫌な所、もう、百以上は言えます。じゃあ、私はこれで……失礼します」
言うだけ言うと小田原嬢は去って行った。
後に残されたのは真っ白になった太輔と茂みで腰を抜かしていた赤仮面……茜だった。
小田原嬢攻略戦――討ち死に……
「そ……そんな……」
「帰ろっか……今日は僕が奢るよ……」
何となくホッとする茜だった。
これで、また、彼の匂いが嗅げる……そう思って密かに喜んだ。
この記事へのコメント