第八章 高松嬢(たかまつじょう)攻略戦
「――これでまた、黒星一つっと……それにしても……ああん……良いわぁ……彼の表情……」
太輔の連敗記録をメモをする女の子がいた。
紫苑だった。
彼女は紫仮面として、太輔の恋愛相談をしつつも彼の困った顔に魅せられていた。
彼女は女王様体質で、男性の困った顔がたまらなく好きだった。
惨めに見えれば見える程、彼女は性的興奮を覚え、ゾクゾクと来た。
彼女がもっとも興奮する表情を見せているのは太輔だった。
太輔の困った表情の写真は彼女にとっての最高のオカズでもあった。
出来れば、一生の奴隷……下僕として手元に置いておきたい……
そう思っていた。
彼女が見つけた最高のオモチャ……
それが、太輔だった。
歪んでいるようにも映るが、これが、彼女の愛情でもあった。
続く。
"ぴえろ君の恋愛事情(プレイバック)175"へのコメントを書く